メラノーマの画期的画像診断法「ダーモスコピー」
メラノーマ(悪性黒色腫)は、ほくろやシミと区別が付きにくいため、診断が遅れてしまいがちです。
そのためか、近年患者数や死亡者数が急増しています。
メラノーマは皮膚がんの一種ですが、悪性が高い上、進行が速いことから注意が必要な病気です。
もともと、ほくろやしみとの見分けが難しい上、見た目が似ている良性腫瘍もあることから、皮膚科でも誤診が絶えませんでした。
しかし、1987年にオーストリアで考案された「ダーモスコピー」という検査法で診断されやすくなりました。ダーモスコープと言われる特殊な拡大鏡で観察します。
ダーモスコピーに使用する機材の画像へのリンクを載せておきます。
ダーモスコピー診断の利点
この検査は、病変のある部分に超音波診断などで使用されるゼリーを塗って、ガラスの板を当てます。
そこに強い光を照らしながら、ダーモスコープで診察します。倍率は10~20倍に拡大します。
すると、皮膚表面の溝の部分に分布している色素が見てきます。
「ほくろ」では、溝にそって色素が沈着しているのですが、メラノーマには、溝の間にある「丘」の部分に沈着が見られるといった、特徴的なパターンがあります。
以前であれば、確定診断には、病変を切除する必要があったので、患者への負担も大きかったのですが、ダーモスコープなら画像の診断なので、患者への負担が減るメリットがあります。
ダーモスコピーで撮影したメラノーマの画像へのリンクはこちらです。
通常の「ほくろ」では、皮膚の表面にある溝にそって色素が沈着しているのですですが、メラノーマでは、溝の間にある盛り上がった「丘」の部分に沈着が見られます。
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